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窮屈な世界で響く歌声

Vaundyが創る宝物のような音楽たち

例えば、CDを買ったり、動画サイトで見かけたりした音楽が聴くたびに好きになってきたとしよう。

すると、音楽好きはもう黙っていられない。職場の同僚に、お酒を酌み交わす友人たちに、一緒に住んでいる家族に、はたまたSNSで繋がっている人たちに、ありとあらゆる場面でオススメしたくなる。

オススメする相手が音楽に詳しいかどうかは、関係ない。自分が体験した感動をとにかく話したくなるのだ。
(これ、音楽好きの人たちにとってはかなり「あるある」な現象だと思っている)

かくいう僕も、つい最近この感動を味わった。もう、誰かに話したくて仕方ない。いやもうせっかくなので、この場を借りてオススメしてしまおう。

僕の心を虜にしたのは、Vaundyというシンガーソングライターだ。

彼は19歳の現役大学生。
2019年の6月から動画サイトに楽曲を投稿し始めたのだが、まず特筆すべきは、その歌声。
「耳を捕らえ一聴で癖になる天性の声」と評されているその歌声は、聴く者に大きなインパクトと包み込むような優しさを感じさせる。

その歌声と同じくらい注目されているのが、楽曲のクオリティ。
シティポップを現代風に昇華した「東京フラッシュ」、無機質なギターリフをバックに小気味良いリズムのラップが心を踊らす「life hack」、人間の根本や死生観にフォーカスしたダークな曲調が心を震わせる「pain」など、ジャンルに囚われないキャッチーなメロディーも、魅力のひとつだ。

さらに驚かされるのは、作詞、作曲、アレンジだけでなく、アートワークのデザインや映像もセルフプロデュースしている、ということ。
「楽曲だけでなく、自分が関わるもの全てが自分の作品」と言わんばかりのセルフプロデュース力だ。

いつの時代も、大きな変化をもたらしてくれるのは若者だ。しかも、えてしてとびきりの才能を持っている。
Vaundyの音楽を聴いていると、それをひしひしと感じる。

だか、僕はふと考えてしまった。
この世界には、天才と呼ばれるアーティストはたくさんいる。その中でも、なぜ僕はVaundyの音楽に強く惹かれてしまうのだろうか、と。

彼が生み出した楽曲を聴きながら、自分の脳内にある言葉をこれでもかというくらいかき集めて、しっくりくる言葉を探してみた。

すると、ある仮説に行き着いた。

もしかしたら、彼がつくり出す音楽から感じる痛みや悲しみが、強く惹かれている一つの要因なのではないだろうか。

人は、光り輝く才能を目の当たりにすると、嫉妬して素直に受け入れることができなくなったり、自分には叶えられなかった夢を託してしまったりする。

そういう白とも黒とも割り切れない感情を、彼は受け止めて、彼の血肉となった煌びやかなポップミュージックとして表現しているのではないだろうか。

だからきっと、彼が創り出す音楽に共感し、人生における宝物のような一曲となる人もこれから増えていくと思う。

日本のポップミュージックシーンに彗星の如く現れた若き天才は、どんな輝きを僕たちに見せてくれるのだろうか。
いち音楽ファンとして、本当に楽しみだ。
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