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ギタリスト 黒田晃年さんの魅力を語る

マルチに活躍する魔術師のようなギタリストが創り出す音とは

皆さんは、黒田晃年さんを御存じだろうか。

黒田晃年さんは、日本で最も忙しいのではないかと思うほど、多方面で活躍しているギタリストだ。有名アーティストのサポート(バンマス含め)、劇伴、ソロ楽曲制作にソロライブに大活躍の、スーパーギタリストであり、スタジオミュージシャン。過去にサポートしたアーティストは、布袋寅泰さん、今井美樹さん、Ms.OOJAさん、錦戸亮さん、松任谷由実さん、YUIさん、ワルキューレ、NEWS、KinKi Kidsから初音ミクまで多岐に渡る。某有名ゲームの作中音楽も演奏しており、誰もが一度は彼のギターを聴いたことがあるのではないかと思う。(初音ミク音源を聴いた時はえらい感動した。本当にカッコいいです、円盤もあるので必聴。メルト聴いた時は鳥肌が止まらなかった、10年前に聴いていた曲とこんな最高の形で再会できると思っていなかったもので。)

私が黒田晃年さんを知ったきっかけは、布袋さんのライブでのサポート。2016年4月の代々木第一体育館「8BEATのシルエット2016 BEAT2 GUITARHYTHM伝説88'~ソロデビュー再現GIGS」にて、照明とともに現れた、布袋さんによく似たステップを踏む、スラっとした高身長のギタリスト。
「え、若い?ギターうま!」
一瞬にして彼のギターに心奪われた私は、隣にいる父にとんでもなく単純すぎる感想をこぼした。
あくまで主役を引き立てるのだけれど、音の粒ひとつひとつがはっきりと聴こえる。それでいて、目立つところは存分にギターを鳴らせる。しかも音の幅が素晴らしいのなんの。糸のように細くて繊細な音から、野性味ある激しい音まで、自在に操る。その上、エレキ、アコギ、マンドリンまで何でも弾きこなす。まるで魔術師のようなギタリストだ。
あれからずっと布袋さんのサポートは黒田さん。布袋さんのお着替えタイムで毎回演奏するカバーでは、圧倒的な存在感を放っている。自身も布袋さんファンである彼ならではの選曲もマニアックで、我らも大歓喜。この1曲を予想するのが毎回のライブの楽しみなのだ。


それもそのはず黒田さんは、布袋さんに憧れたギター少年だった。そんな彼が布袋さんの隣でギターを弾いている。今では、布袋さんの隣には黒田さんがいないとソワソワしてしまうほど。
夢を叶えた一人の男の姿。
自身の憧れのデヴィッド・ボウイとの共演を果たした布袋さんは著書で「夢を与えるギタリストになりたいし、そのチャンスを与えたい」的なことを語っていた。
黒田さんに夢とチャンスを与えた布袋さん。努力と実力で夢を叶えた黒田さん。
そんな2人が並んだ姿には、非常に感慨深いものがある。

2010年に1stアルバム「inside out」を発表し、ソロでも精力的に活動している黒田さん。
私が愛聴している2枚のアルバムをピックアップする。あくまで主観的な感想なので、悪しからず。

2019年/アルバム「Turn Over」

1曲目「Turn Over」
何かが始まるような、爽やかで思わず窓を開けたくなる曲。窓を開けて新しい空気を吸ったら、嫌なことも悩みも、ひっくり返るのかな。

2曲目「it's too early to know that」
ギターの音色を空間の隅々まで行き渡らせ、とにかく丁寧に音を生み出しているような曲。ゆっくりとじっくりと、噛みしめながら聴きたい。少し重たく切なげなメロディの中にも、少しばかり光が見え隠れしていると感じるのは、ギターの糸のような繊細な音の合間の優しい響きのおかげだろうか。

3曲目「evergreen」
ギターとチェロの最強に素敵な共演。なんだか救われたような気持になるAメロ、少し不安を揺すってから一気にサビへ昇っていくBメロ、透明感と幸福感に満たされたサビ。ギターとチェロがここまでマッチするなんて、もはや感動の大渦である。喜びと安心感に溢れたアンサンブル。ラストはギターでそっと大事そうに幕を閉じる。
いつかヴィオラでコピーすると決意したものの、まだまだ練習中な私。

2019年/アルバム「Lodestar」
1曲目「Lodestar」
流れるようなリズムと、ドラマチックでメロウなメロディ。力強くも儚く輝く星空のようなサビのメロディを挟み、高揚しつつも綺麗な夜空を大きく俯瞰的に眺めるように、内に燃えるものを秘めてAメロに戻る。

2曲目「Country Gentleman?」
上品でクリアなカントリーのリズム。まるで音の粒がキラキラ輝いて降ってくるよう。素朴な中にも、ノーブルさが垣間見えるのは、Gentlemanという曲名の影響だろうか。曲は開放的に明るく広がり、荘厳さも感じる。

3曲目「Blue」
波が寄せては返すような心地良さ。全体を通して人間が気持ち良いと感じる領域で絶妙に抑揚を出している。クライマックスの高ぶりも、快感のギリギリを攻める感じ、もっともっと聴きたくなる中毒的な曲でもある。このBlue、吸い込まれそうな夕闇の深い藍色とも、海水のようなうすい透明感のある水色とも捉えられる気がする。聴く人の数だけそれぞれのBlueがある。

私の2020年は、黒田さんのソロライブで幕を開けた。
なんと黒田さん、ギターはもちろんだが、歌も素晴らしく、トークも面白いのだ。どこまでも出来たギタリストである。黒田さん作曲の「残月」という曲が本当に好きで、その歌声ったら、痺れること痺れること。甘美で切なくも、男の色気たっぷりなのである。「禁断のカバー」と称した布袋さんのカバーの演奏は、本家とは違った良さが楽しめる、なんて感想じゃ語れないほど素敵なカバーをするのだ。布袋さんの名曲の良さを残しつつ、しっかりと黒田さんのカラーで生まれ変わらせるのだ。やはり本家の最も近くでギターを弾いている布袋ファン代表、さすがである。G柄のタオルで汗を拭くのは、恒例行事(笑)
ライブ後には黒田さんと乾杯が出来るというスペシャルな時間が設けられていたが、本当に素敵なお人柄だった。先輩からも後輩からも、誰からも慕われ頼られるのは、必然な気がしてしまった。

圧倒的な技術と素敵な人間性を併せ持つ最強のギタリスト・黒田晃年さん。
これからも、その心地良いギターの音色にどっぷり浸り続けよう。


2021年元旦に発表した「CONTINEW」では、”常にアップデートしていかないと何かにやられてしまう”という力強いメッセージをエレキギターに乗せて訴えかけている。私も自分自身を常にアップデートし、向上しなければならないと、気が引き締まる思いだ。


※カギカッコ内は、黒田晃年さんアルバムより
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